今日の日経新聞に、建材店の立場から見ると驚くような記事が載っていました。パナソニック電工と大建工業が「内装建材事業」で業務提携するというのです。
 ともに、建材のトップメーカーとしてしのぎを削ってきた両者。90年代は大建工業の吸音板(天井材・テックス)を相当数販売していました。電工の商品もありましたが、私は大建工業とのつきあいが深かったと思います。さらに、大建工業といえば防音材。他の建材メーカーでも、防音ドアなら「大建工業の商品をおすすめします」と口にするほど、魅力的な商品だったと思います。一方の電工は「ナショナル和天」を積極的に販売してきましたが、住設と違ってPRしきれなかったメーカーでもあります。
 この両者が3年間の期限付きで業務提携を行うのですから、現在の住宅需要の低迷の深刻さを説明することに十分な話題ではないでしょうか?
 メーカーが淘汰されていくことで、販売店も淘汰されていくでしょう。効率化を目指すことも必要ですが、
「魅力ある商品作り」
に、力を入れていかないと日本の流通業界はますます苦境に立たされてしまうのではと感じます。このことは、結果として、消費者の皆さんが得ることの出来る魅力が将来にわたって、減少していくのではと心配しております。「消費者保護」と「開発意欲」両立が難しいけど克服していかなければならない日本の課題です。