はがくれ荘で開催された佐賀県主催のバイオマスセミナーin佐賀に出かけてきました。それぞれに感心のある話題がありましたが、ここでは唐津市七山村にあります鳴神温泉ななのゆがチップボイラーを導入したことの成果について紹介してみようと思います。
 講演されたのは(株)鳴神温泉総務課長の安田様です。こちらの施設では、今年の3月に灯油ボイラーから木材チップを燃料にするボイラーに熱源を変更されています。平成19年に検討した際には初期投資が1億円近くになるために断念されたようですが、環境省の補助金を基に、唐津市が設置するという話が持ち上がったので導入することを決められたそうです。
 これまでは、年間20万リットルの灯油を燃料にしていたこの施設。計算では灯油価格が60円/リットルを上回ると、燃料費の節約効果が見込まれるということでした。導入からこれまでのところ、80円/リットルほどということで、効果が見込めるはず・・・。
 これまでの9ヶ月で燃料代は従来の1000万円レベルから500万円強のレベルに改善したそうです。
 ところが、月の電気代が80万円の予定が120万円に大幅アップ。加えて、1年に1度本格的なオーバーホールが必要となり、このほかにも運転要員への負担も大きくなったそうです。

 コストの増加は残念ですが、ここで地域エネルギーとしてこの設備を考える必要があると思います。仮に、オーバーホールなどによる必要経費が増え、費用の削減が出来なかったとしましょう。この場合、初期投資の約1億円がマイナスに評価されるのがこれまでの一般的な考えでした。しかし、これまでの運転にかかっていた費用のほとんどは「灯油代」です。これは、地域(七山村や唐津市、佐賀県)から無条件に出ていく費用です。一方、今回のチップボイラーでかかる費用は、従業員やオーバーホールに来る職員が七山村や唐津市で飲食で使う費用として地域を還流する可能性が高いお金になるのです。
 もちろん、燃料であるチップも佐賀県内の業者から供給されますから、県内を還流する可能性が高いと考えることが出来ます。

 人口が減少するこれからの地域社会を考えるとき、価格の高い安いのみならず、そのお金がどこで使われるのか考えて仕事を依頼することも重要な要素になると考える必要があるでしょう。



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