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昨日は奈良を訪れました。學を深めて3回目になります。まずは大華厳寺(東大寺)です。9時半と早い時間ですが、修学旅行の児童や生徒など見物人で境内は人が溢れるほどです。
一方で、大仏様にお経を唱えている人・団体は他に見当たりません。就學旅行の意味を日本人は失ったのです。

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大仏殿の正面に1本の灯籠が建っています。銅で作られていますが、夜に明かりをともすと光が漏れる造りになっているそうです。国宝だそうです。

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その国宝が今、溶け出しています。1000年前に作った人たちが想定しなかったことが起こっているのです。酸性雨による影響です。このまま環境破壊を止めることができないなら、国宝は失われ、日本の繁栄を祈ることも出来なくなるでしょう。

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午後に訪れるのは聖徳太子が描いた夢の生地・法隆寺です。正式には法隆學問寺と呼びます。それぞれが教室・寮であり、広い石畳はキャンパスの廊下です。

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寮に「魔」が入らないために、屋根には鬼瓦が設置されています。このキャンバスの廊下の壁も至る所で崩れかけています。誰かが、この費用を負担しなければ1000年間守り続けられた日本の宝が失われてしまいます。

西洋の資本家が認定する世界文化遺産に、目を奪われていて良いのでしょうか?

地域の一過性の欲望ではなく、日本にとってより大切なものを守る努力を怠ってはならない、そう感じた今回のツアーでした。