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佐賀市三瀬村に足を運びました。


008 知事と県民との意見交換会に参加するためです。最終日のこの日は18時からです。いつもはぎりぎりに到着する私ですが、この日は早めに到着して駐車場の車内で月曜日にいただいたアンケート用紙に意見を記入してから会場に入りました。
 三瀬公民館に入ってトイレに行くと知事にばったり。知事から
「なんか意見を出して下さいよ」
と声をかけていただきましたが、私は
「主旨が変わってしまいますから」
と笑いながら答えました。

 会場では冒頭の知事挨拶のときに
「戦友の飯盛先生も参加されています」
と、余計な?ひと言で会場の皆さんからの視線を集めてしまいました。

 県内の離島7島と山間部を積極的に回る山口知事のスタンスは、とても共感できます。

 しかし、私に「先生」という言葉を使ったのは誤りです。
 漢字で「先」に「生」まれると書く先生の意味は、議員さんや学校の先生に使う言葉ではありません。私たち人間よりもはるかに長く地球に生まれた「自然(樹木など)」に対して使うべき言葉なのです。樹木の年輪には、当時の自然環境が刻まれています。地層からはその時代を知ることが出来ます。私たちが謙虚に自然と向き合うことが出来れば、膨大なデータを与えてくれるのです。
 今、唯物論でしか物事を判断できなくなった人々は、木を切ることに抵抗感を持ちません。幹周りが自分の腕で抱きつくことの出来ない樹を切ることが、殺人と同じ犯罪であることを理解することが出来なくなってしまっています。神社で樹木に抱きつく人を見かけます。手を触れる人を見かけます。しかし、初対面の人から、あなたが突然抱きつかれたとしたら、どんな気持ちになるでしょう。
 地球は生命体なのです。自然界の生物は人間と同じように生き物です。

 逆に、リーダーとして悩ましい問題に向き合った時には、自然が答を与えてくれることがあります。NHKでかつて放送されたプロジェクトX。その中に、オムロンの技術者が自動改札機の運用開始直後に遭遇したきっぷの入れ方から生じるトラブル対策を自然からのメッセージで解決した事例がありました。どんなに考えても対策できずに、逃げ出す思いで足を運んだ渓流に流れる一枚の葉っぱが、技術を支える柱になりました。

 漢字が持つ魅力を伝えること、日本の未来を支えるためにも、とても重要なことだと感じています。