三重津海軍所跡(佐賀市)を含む「明治日本の産業革命遺産」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が世界文化遺産への登録を勧告した。7月に予定されている世界遺産委員会で登録の可否を正式決定するが、諮問機関の評価をクリアしたことで登録が現実味を増した。
 産業革命遺産は、三重津海軍所跡のほか、官営八幡製鉄所(北九州市)、「軍艦島」の通称で知られる端島炭坑(長崎市)など8県にある幕末から明治期の23施設で構成する。同じ分野の遺産を一括推薦する「シリアルノミネーション」という手法をとることで、日本の産業革命の特異性をアピールした。(以上、佐賀新聞電子版を引用)


 世界遺産登録に向けて盛り上がる地元の皆さんに対して、懸念意見を表明することは心苦しいところはあります。しかし、知事選出馬を前提として佐賀を観ていた時に、三重津海軍所跡が世界遺産に登録されることは望ましくないと考え、Facebookや本ブロクでも意見を述べさせていただいてました。さらに、海外の情報をより学ぶことで、その考えはさらに強まっています。おそらく、世界遺産登録が見送られることはないでしょう。それを前提として、意見を記して追います。

 世界遺産と呼ばれる場所のうち、自然遺産を除くと、その多くは遺跡であって現在使われていないケースが多いと耳にします。世界では、遺跡の前でお土産を売ってビジネスを行います。一方、日本の場合、1000年を超える歴史的建造物や文化施設が、現在もそのまま活用されているのです。日本を訪れる海外からの観光客の多くは、この1000年の時を超えて今も現役で行き続ける都市・京都にあこがれを持つのです。

 それだけ魅力のある歴史都市を持つ日本で、地方都市の施設が世界遺産に登録されても、一過性のブームで終わると考えるべきなのです。今回は8県23施設が同時に登録され国民の関心も分散します。しかも、遺跡の内容が西洋文化を導入した日本史の一部ですから、本物の西洋にはかなわないと考えるべきです。

 西洋文化の後追いの施設を見せるためにお金をかけるよりも、東洋の文化を1000年の歴史を重ねた伝統に使うことが、未来への投資に繋がるのではないかと考えます。世界は私たちが考える以上に、日本の文化に関心を寄せています。その魅力を紹介することこそ、観光でアピールする手段になると感じます。

 世界文化遺産の登録。結局、西洋へお金を渡す仕組みの一つに過ぎないのではないでしょうか?