004 今日は「JAさが」の通常総代会でした。私も、一農家として参加し、機会があればと質問を準備していきました。

(質問内容)
 農協法改正案が明日にも衆議院を通過しようとしていますが、この内容については、決して歓迎できるものではありません。一方で、この20年間の活動内容にはいくつか反省すべきテーマがあると感じます。
・ 農業の6次化による弊害を軽視していること
・ 集落営農など大規模戦略の効果
・ 米価の下落と米離れを招いた政策
などです。特に米価の下落については、コメの輸入自由化反対が目的となり、結果として農家として歓迎しない日本人の米離れと米価の下落を招いてしまいました。これは、国産米のライバルを見誤ったことにあると考えられます。
 日本のコメ農業を壊したのは、コメを輸入したことではありません。輸入小麦とそれに関わる産業の戦略に負け続けているのです。先日一冊の本を手にしました。
「アメリカの小麦戦略」
という本です。昭和54年にNHKの番組作成にあたり取材された内容をまとめられたものです。年配者の方には、当時番組を見られた方もいらっしゃるかと存じます。
 昭和30年代、日本人一人あたりが消費していたお米の量が110kg台を維持し、小麦の消費量は、その1割程度にしか満たなかったものを、いかにして食生活を換えていくかを、10年単位で戦略を立てて実行し、計画以上の成果を上げたことが紹介されています。本の結びでは、今後食管法の解体でコメの安楽死につながることまで予想され、今まさにそれが現実となっています。
 一人あたりのお米の消費量は、1993年の冷害のときに73kgだったと記憶しています。今では60kgを割ってしまいました。ミニマムアクセスを受入、自由化を拒んだコメ政策は明らかに判断ミスだったのではありませんか?
 このまま米の自由化の反対を続けて、日本のコメ産業が安楽死を迎えるのなら、コメの輸入自由化を受入、輸入義務枠を撤廃したうえで、60年前にアメリカが取った政策に習い、「日本のコメ戦略」をたてて市場を開拓すべきではないのでしょうか。
 昨年3月、アメリカ市場を見に行く機会がありました。カリフォルニア州のサクラメントにあるウォルマートで売られているお米(短粒種)は、907gで1.43ドル(1ドル100円で計算して、60kgあたり9460円)でした。食べてみると10年前に食べていたヒノヒカリよりも味が劣る感じがしました。一番安い短粒種に、Hinodeというものがありました。2.27kgで1.98ドル(60kg 5233円)です。一方で最高級として売られるSush rice は、454gで2.98ドル(60kg 39383円)です。決して挑戦できない数字ではないと感じます。 知人からの情報でブラジルでは今、ラーメン1杯2000円するそうです。日本のお米を加工して輸出することで、マーケットは世界中に広がります。
 お米を食べない世界の市場を開拓することこそ、これからの時代に農家と共に歩むJAが進むべき道があるのではないのでしょうか。
(以上)

 質問のタイミングを考えながら、内容を一部見直しての質問でした。アメリカでのコメ価格を紹介している途中で、議長から質問を手短にまとめるよう注意を受けましたので、まとまりとポイントがずれた質問になってしまいました。
 アメリカ市場に日本のコメを売り込むことも大切ですが、もっと大切なことはアメリカから自由化された米が日本に入ってくることは、本当に恐れることなのか?

 会を通して感じたことは、日本のコメビジネスをお荷物だと考えているのは、JAではないのか、と感じさせられる総代会でした。