平成27年9月定例県議会の「交通・観光対策等特別委員会」を傍聴に出掛けました。仕事や所用で全てを聞くことが出来ず、11時過ぎから12時までの約1時間、西久保議員と中本議員の質問に耳を傾けることが出来ました。
ただ、この委員会で一番聞きたかった「九州新幹線西九州ルートの問題」を聞くことが出来ませんでしたので、今後インターネット中継や新聞などの記事を見て、考えてみたいと思います。

 さて、私が佐賀県知事を志し、一貫して掲げていた政策目標は3つです。その中の一つ、長崎新幹線(通称を改め「九州新幹線西九州ルート」とされている)問題に対する、前知事の対応への批判こそが本来主張したいテーマでした。

 しかし、前知事の辞職により批判の対象がいなくなりました。選挙戦略は急を要する上に、テーマの見直しも迫られました。わずかでも可能性がある以上、勝てる選挙を目指す。今回の選挙戦で名刺からポスター、ビラに至るまで統一カラーを出して作成に協力していただいた(株)マテリアの田村様からのアドバイスによるおかげです。
 2014年12月2日夜、ちょうど衆議院選挙の公示日に打合せを行いました。事前説明会の一週間前です。ここで、現時点で出馬見込みは3人。政策を比較して争点として明確に出来る部分を前面に打ち出して政策に掲げる、ということです。そこで決まったのが「玄海原発・食育・オスプレイの3つに絞り政策論争に持っていく」という事でした。
 事前説明会、青年会議所の公開討論、ここまでは出来ることを行う、という思いが実現できていました。

 しかし、第4の候補の登場、これにより政策論争の絞ったテーマが意味を持たなくなってしまいました。ポスターやビラといった紙のツールが効果を失ったのです。本来、この時点で選挙戦略を見直すべきだったのでしょう。決して得意とは言えない演説による主張へと。
 違いを明確にした政策論争から、思いの強い課題とその道筋について。

 選挙から半年以上の時間を経た今だからこそ、振り返ることの出来る事実だと感じます。


 今日の委員会を傍聴しても、メディアですでに取り上げられたような答弁で、余り活気を感じられずに残念な気持ちです。たとえば
 「新幹線西九州ルートの開業や、国民体育大会に向けた取組について」
の質問に対し、新幹線新鳥栖駅活用レベルの回答や関西などでの観光客誘致へのアピールにとどまり、西九州ルートとして佐賀市の駅ではどんな対応をするのか、や国体で混乱が予想される協議会場へのアクセスや宿泊施設の問題が議場で問題にされていません。

 早い段階で、幅広い議論がなされることを望みます。