時間が経ってから振り返る佐賀県知事選挙。様々な反省点が思い出されます。

 選挙カーをいかに効率よく回すか、運動をスタートした時にはあまり意識していませんでした。なぜなら、ポスターを貼りながら選挙の街宣活動を行うつもりでいたからです。
 しかし、選挙カーに乗務してくれるスタッフに力があることと、ポスター貼りの協力者が増えたことで、選挙カーを効率よく走らせることも重要になってきます。ところが実際には、それを困難にさせるトラブルが続々と発生したので反省を含めてまとめておきます。

1.ウグイス嬢3人そろって遅刻

 選挙2日目。ウグイス嬢は3人とも佐賀駅前のホテルに宿泊していました。当日は久保田駅まで迎えに行くので、JR佐賀駅を7:43発の西唐津行きに乗車することを伝えていました。 ところが、普段佐賀駅を利用しない人にとって、佐賀駅から短い編成の列車に乗ることは難しかったようです。ホームは正しくても、唐津線の出発はエスカレーターと反対側。列車が発車して乗り遅れたことに気がつかれたのです。結局、10分ほど遅れて到着のためスタートが8時を回ってしまいました。
 列車の乗り方の指示が大切なことと、全員を同じ行動にすることが持つリスクを感じました。

2.ウグイス嬢 列車の乗り換えを間違える

 選挙終盤、朝から太良町を回るために、宣隊は太良町内に宿泊しました。県内に住むウグイス嬢は、前日19時に肥前鹿島駅で下車し、翌日9時半に多良駅で合流する予定でした。県知事選では運動員のために県内の公共交通が無料で利用できるパスと交換できる証書が15枚配布されます。JRで1枚利用すると選挙終了まで乗り降り自由のパスが1枚もらえるのです。
 ところが、佐賀県の人は普段、あまり電車に乗りません。佐賀から乗車して早岐・多良行に乗車していても、肥前山口駅で分割され、それぞれ別方向に行くことに気づかなかったようです。結局、有田まで行ってそのことに気づいたウグイス嬢は、11時頃に鹿島で合流することになりました。

3.運転手 睡魔と戦う

 運動当初、ワゴン車に2名の運転手を乗務させていました。交代要員の運転手は3列目で休んでもらい2時間弱で運転を交代できるようにと配慮していました。ところが、2列目に乗務するウグイス嬢は窓を全開して叫びます。時速40km以上で走る車に入る冷たい風はとても身体にしみます。3列目に座ることは極めて厳しいものだったようです。(NHKのレポーターにも経験してもらいました)
 さらに、トランクスペースにはマイクのアンプやバッテリーが積まれているので、3列目にはウグイス嬢の荷物も載っています。とても横になることなど出来なかったのです。結局3日目からは、運転手を午前、午後などで交代して乗務してもらうことにしました。
 ところが、運転手が眠気に襲われることがあるのです。乗っていて冷や冷やです。休憩が必要になります。候補者自身も運転手の届出を行っていましたから、いざとなれば運転することは出来るのですが、現実的ではありません。
 想定外の形で時間をロスすることになりました。

4.食堂のトイレの大きさが重要に

001 17日間の長期戦。運動員の健康にも気を遣います。昼食はなるべく手を抜きたくありません。しっかり食べてもらうことを心掛けました。同時に、佐賀を県民の力で活性化したいという思いから、立ち寄るお店からファミレスなどチェーン店を外していましたので、小さなお店に入ることもありました。
 さて、食事を済ませてさて出発、という時に全員がトイレに向かいます。小さなお店だと一人ずつならばなければならないケースもあるのです。「さあ、出発」の掛け声から20分くらい経つことも。
 これでは気持ちが空回りしてしまいました。

5.小さな食堂 だから注文は同じものを

 ちょっと大きめの食堂だと、違ったものを頼んでも要領よく食事は出されます。
しかし、漁村の小さな食堂ではこうはいきません。呼子で「朝一通り」の食堂に入った時に、なぜか全員が別のものを頼んでしまいました。厨房にいるおばちゃんはひとり。当然、一品ずつしか出てきません。新聞記者の取材も入った影響もありますが、滞在時間が1時間を超えることになってしまいました。
 メニューをとりまとめることは、とても重要なことでした。