無料見積もりを続けていくと、巡り巡って依頼者である施主様への負担も大きくなるということさえあります。
 前のお客様に「トイレのリフォーム工事の合い見積もりを提出」して断られた業者が、お宅の見積もりをした場合、「お宅の見積もりに前のお客様にかかった見積もりコストが上乗せして提出される」ということになるのです。
 何の関係もない赤の他人の見積もりコストを自分が負担するなんて、理不尽なことですよね。でも、簡単に説明してしまうとこれが現実なのです。合い見積もりが、新築住宅のように大きな物件で行われていればそのコストは表面に出てこないでしょう。しかし、下水道工事に付随したトイレ工事や介護保険の手すり取り付けで行われた場合、受注することで得られる業者の利益より、失注した現場の「見積もり経費」が上回ることになってしまいます。この繰り返しにより、お客様にメリットのある技術力のある業者が、市場から消えていくことだけは避けるべきではないでしょうか。
 そのために、見積もりの有料化(プランニング契約)が必要になってくると考えます。
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