国境の島を訪れて1年。今年は唐津から船で行くことができる島・壱岐を訪れた。天気予報では「壱岐・対馬地方」と一つにまとめられた二つの大島。神話・古事記の中では、その誕生を別々に紹介され、大きさや風土、環境も全く異なるのに、あたかも同じように認識してしまった私たちの価値観。
それぞれの島へ実際に足を運んだことで、知識による先入観が時として偏見の目で見てしまっていることを再認識させられる。
壱岐は南北17km、東西14kmほどで、大きさは対馬の約5分の1。小さいというイメージからレンタカーではなく、公共交通(タクシーとバス)を使って島巡りをしたが、時間効率が悪く相当な距離を歩くことになった。せっかく運転免許証を持っているのだからレンタカーは使うべきだと実感した。
さて、唐津からフェリーで1時間45分。印通寺港に到着して、どこへ行くか(見るところ、泊まるところ)を決めるために観光案内所へ。そこで、干潮の時しか渡ることができない小島神社をすすめてもらった。タクシーで10分ちょっと。約2000円で島の入口に到着。
参拝のルートなど、運転手さんが親切に教えてくださったが、自然の流れに身を任せて神社へ足を運ぶ。
少し足場の悪いところだが、宮崎県の青島を思い出させていただくような気持ちになった。2000年前、大陸からの船でやってきた人々は、ここ内海湾で小舟に乗り換えて、原の辻へ向かったそうだ。
唐津の港には食堂がない。フェリーにも売店はない。昼食をとっていない島巡りは食事が難しいことを、あらためて経験させられることになるとは。
時刻は15時半。この後どこへ行くか、どこに泊まるか?
荷物を置いてガイドマップを見ながら、芦辺町の食事処うにめし食堂はらほげへ電話してみる。
時刻は17時。
「そちらのお店、明日の営業は何時からですか?」
「10時から17時です」
「うに割体験とありますが、今の時期も可能ですか?」
「海女さんの漁が今日まででしたので、今日で終わりました」
非常に間が悪い。そもそも、小島神社から電話していれば歩いて行くことができたお店。
仕方なく食事を求めて徒歩で町歩き。まずは壱岐神社。
近くに「寿司割烹 豊月」というお店が紹介されているが、18時を過ぎても看板は「支度中」のまま。
少弐公園を見学して芦辺の街中へ。
壱岐牛のお店「味処うめしま」とガイドに載っているものの、コロナの影響か、食堂の営業はやっていない。
旅行らしからぬイオンへ足を伸ばすことになった。
翌朝、5時10分の日の出を目指して清石浜海水浴場まで20分の道のりを歩く。
芦辺港
芦辺港から見える朝日
港の脇に咲く花々
旅館に戻り朝食。
2日目は、バスで芦辺から勝本、郷ノ浦を経由して原の辻遺跡を目指す。
芦辺7:50発郷ノ浦行きのバスに乗車。1000円で一日乗車券を購入する。車内から窓の外を撮影していた私に、勝本入口で運転手さんが
「ここで、次に来るバスに乗り換えた方が景色の良いところを通るから」
と教えてくださり、湯本湾を巡るバスで景色を楽しむ。
柳田でバスを降り、壱岐国一宮の天手長男神社へ足を運ぶ。次のバスまで20分の時間で参拝を終え、再び郷ノ浦行きのバスに。
八畑のバス停で印通寺経由芦辺行きに乗換え、原の辻遺跡へ。
島のイメージとは異なり、壱岐の平野は広い。なんと、長崎県では諫早平野に次ぐ2番目の広さだと。吉野ヶ里遺跡から南を見るほどの広さは感じないが、同じ時代に栄えた所なので景色も似ている。佐賀で例えるなら北波多あたりの景色に似た感じがする。
日差しの強い遺跡から、小高い丘の上に経つ一支国博物館へ森の中を歩いて目指す。黒いトンボに導かれて・・・。
自然がつくる造形美
一支国博物館
博物館の展望台へは、入場無料のエレベーターで上ることができる。高いところから見る原の辻遺跡と広がる水田、まさに百聞は一見にしかず。
有料(一般410円)の常設展示室では、遺跡案内のシアター上映とともに、通常はレプリカで展示されている「人面石」なども、実物を見ることができた。
印通寺港から唐津へ向かう船は、バスの接続が悪いようだ。港で1時間半ほど時間があったので、お土産を買う前に松永安左エ門記念館へ足を運んでみた。観光客の少ない時期、スタッフの方も熱心に説明してくださる。
帰りの船からも玄界灘の島々を楽しめる。この島は・・・。地図アプリが役に立つ。
壱岐を離れて90分。左手に唐津城がお出迎え。
フェリー乗り場が呼子から唐津東港に移ったものの、私たちの意識では遠い島。そんなイメージを持っていたが、日帰りでも十分に楽しめる島だと感じた。片道1740円、軽自動車ならレンタカーよりもマイカーで。
そんな感覚で繰り返し足を運び、歴史を学びたい場所だった。
それぞれの島へ実際に足を運んだことで、知識による先入観が時として偏見の目で見てしまっていることを再認識させられる。
壱岐は南北17km、東西14kmほどで、大きさは対馬の約5分の1。小さいというイメージからレンタカーではなく、公共交通(タクシーとバス)を使って島巡りをしたが、時間効率が悪く相当な距離を歩くことになった。せっかく運転免許証を持っているのだからレンタカーは使うべきだと実感した。
さて、唐津からフェリーで1時間45分。印通寺港に到着して、どこへ行くか(見るところ、泊まるところ)を決めるために観光案内所へ。そこで、干潮の時しか渡ることができない小島神社をすすめてもらった。タクシーで10分ちょっと。約2000円で島の入口に到着。
参拝のルートなど、運転手さんが親切に教えてくださったが、自然の流れに身を任せて神社へ足を運ぶ。
少し足場の悪いところだが、宮崎県の青島を思い出させていただくような気持ちになった。2000年前、大陸からの船でやってきた人々は、ここ内海湾で小舟に乗り換えて、原の辻へ向かったそうだ。
唐津の港には食堂がない。フェリーにも売店はない。昼食をとっていない島巡りは食事が難しいことを、あらためて経験させられることになるとは。
時刻は15時半。この後どこへ行くか、どこに泊まるか?
朝日を見ながら海に入りたい
せっかく島へきたのだからそう考えてしまう。壱岐は西側に温泉宿もあるのだが、朝日を見るには東側でなければならない。学生の頃、壱岐の芦辺町出身の後輩がいたことを思い、芦辺町の宿に電話を入れてみる。宿泊できるということで、一旦バスで宿を目指す。荷物を置いてガイドマップを見ながら、芦辺町の食事処うにめし食堂はらほげへ電話してみる。
時刻は17時。
「そちらのお店、明日の営業は何時からですか?」
「10時から17時です」
「うに割体験とありますが、今の時期も可能ですか?」
「海女さんの漁が今日まででしたので、今日で終わりました」
非常に間が悪い。そもそも、小島神社から電話していれば歩いて行くことができたお店。
仕方なく食事を求めて徒歩で町歩き。まずは壱岐神社。
近くに「寿司割烹 豊月」というお店が紹介されているが、18時を過ぎても看板は「支度中」のまま。
少弐公園を見学して芦辺の街中へ。
壱岐牛のお店「味処うめしま」とガイドに載っているものの、コロナの影響か、食堂の営業はやっていない。
旅行らしからぬイオンへ足を伸ばすことになった。
翌朝、5時10分の日の出を目指して清石浜海水浴場まで20分の道のりを歩く。
芦辺港
芦辺港から見える朝日
港の脇に咲く花々
旅館に戻り朝食。
2日目は、バスで芦辺から勝本、郷ノ浦を経由して原の辻遺跡を目指す。
芦辺7:50発郷ノ浦行きのバスに乗車。1000円で一日乗車券を購入する。車内から窓の外を撮影していた私に、勝本入口で運転手さんが
「ここで、次に来るバスに乗り換えた方が景色の良いところを通るから」
と教えてくださり、湯本湾を巡るバスで景色を楽しむ。
柳田でバスを降り、壱岐国一宮の天手長男神社へ足を運ぶ。次のバスまで20分の時間で参拝を終え、再び郷ノ浦行きのバスに。
八畑のバス停で印通寺経由芦辺行きに乗換え、原の辻遺跡へ。
島のイメージとは異なり、壱岐の平野は広い。なんと、長崎県では諫早平野に次ぐ2番目の広さだと。吉野ヶ里遺跡から南を見るほどの広さは感じないが、同じ時代に栄えた所なので景色も似ている。佐賀で例えるなら北波多あたりの景色に似た感じがする。
日差しの強い遺跡から、小高い丘の上に経つ一支国博物館へ森の中を歩いて目指す。黒いトンボに導かれて・・・。
自然がつくる造形美
一支国博物館
博物館の展望台へは、入場無料のエレベーターで上ることができる。高いところから見る原の辻遺跡と広がる水田、まさに百聞は一見にしかず。
有料(一般410円)の常設展示室では、遺跡案内のシアター上映とともに、通常はレプリカで展示されている「人面石」なども、実物を見ることができた。
印通寺港から唐津へ向かう船は、バスの接続が悪いようだ。港で1時間半ほど時間があったので、お土産を買う前に松永安左エ門記念館へ足を運んでみた。観光客の少ない時期、スタッフの方も熱心に説明してくださる。
帰りの船からも玄界灘の島々を楽しめる。この島は・・・。地図アプリが役に立つ。
壱岐を離れて90分。左手に唐津城がお出迎え。
フェリー乗り場が呼子から唐津東港に移ったものの、私たちの意識では遠い島。そんなイメージを持っていたが、日帰りでも十分に楽しめる島だと感じた。片道1740円、軽自動車ならレンタカーよりもマイカーで。
そんな感覚で繰り返し足を運び、歴史を学びたい場所だった。